JFE商事株式会社JFE商事株式会社 様

取材日:2012年07月

FiBridgeII (ファイブリッジ ツー)
導入事例

業種
卸売
キーワード
  • 電子帳票
JFE商事株式会社

FiBridgeIIを導入することで、帳票20万枚の印刷・仕分けが不要になり、航空輸送コストだけで、年間100万円を削減できました。

JFE商事は、JFEスチールの流通における中核的役割を果たす鉄鋼商社です。
同社は、FiBridgeIIを利用して、全ての帳票を電子化されています。その経緯と効果について、JFE商事IT企画部 部長 高橋恵三氏、同 企画運営室長 粕谷博之氏、企画運営室 加茂部智子氏に詳しくお聞きしました。

JFE商事について

- JFE商事について教えて下さい。

鉄鋼製品・鉄鋼材料をメインに輸出入を行う鉄鋼商社です。JFEスチールの流通における中核的役割を果たしており、取扱品目は、造船材や橋梁材などの厚中板、自動車や家電に使われる薄板、作業機械の部品の素材になる特殊鋼、建築・土木用のH形鋼や丸棒など、多岐にわたります。従業員数1,331名(2012年3月31日現在)、国内事業所21カ所、海外事業所15カ国30カ所(ともに2012年3月31日現在)となっています。

FiBridgeIIを活用して、全ての帳票を電子化

- FiBridgeIIをどのようにお使いですか。

本社及び日本国内の全事業所で利用しており、ユーザ数は1,100名です。全ての経理帳票と営業帳票、合計約100帳票をFiBridgeIIを使って電子化し、1カ月で12万ページの利用があります。

当社の海外事業所の中には現地法人化しているところもあります。国によっては、税法で売上実績証明の提出を要求される場合があり、売上実績証明が必要な事業所には、該当する帳票をFiBridgeIIで出力して送信しています。

高橋氏

「FiBridgeII導入前は、夜に印刷・仕分けの業務を行い、全国の取引先に発送していました」高橋氏

- 紙の帳票は全てなくされたのでしょうか。

いいえ、敢えて紙で出力するものもあります。具体的には支払予定明細や回収予定明細などの回収関係の帳票です。これらは電子化されていますが、目につきやすいように、紙の帳票で業務プロセスを進めています。

そのため紙の帳票がないと、決裁を受けられず、次のプロセスに進むことができないという欠点もあります。例えば、売掛金を回収する場合、紙の回収予定明細が業務に必要になります。回収地が遠方の営業所の場合、本社で決裁処理を行う際に、回収予定明細が届くまで時間を要し、処理業務がスムーズに進まないこと があります。

そのような緊急性の高い場合には、FiBridgeIIを使って電子帳票を閲覧して内容を確かめ、紙の帳票が届く前から業務を進めています。当社ではFiBridgeIIを、このように業務を補完するツールとしても活用しています。

- 他に活用面で工夫されている点はありますか。

JFE商事では営業担当者は、販売活動だけでなく、売掛金の回収まで担当しています。商社ですので取扱品目や担当するお客様も多く、営業担当者は、日々の業務をスムーズに進めていくために、常に注文状況や支払状況を把握しておく必要があります。営業担当者は、状況把握のためにFiBridgeIIを利用し、必要な項目のチェックに活用しています。

帳票電子化の経緯

- 帳票の電子化の経緯について教えて下さい。

導入前は、印刷枚数にして20万枚の帳票を印刷・仕分けして、取引先や各支店に発送していました。発送量は、段ボール50箱にも及んでいました。大量の帳票を紙で扱うため、印刷、仕分け、輸送、保管の各プロセスでコストがかかる為、電子帳票には以前から注目はしていました。しかし、当時は紙での保管が義務付けられていた為、帳票の電子化には踏み切ることはできませんでした。

1998年に電子帳票保存法が施行され、それまで認められていなかった帳簿書類の電子データでの保存が可能となりました。それを機会にコスト削減のため、全社的にペーパーレス化すべく電子帳票システムを導入することにし、複数の製品の比較検討を開始しました。

電子帳票ソフト導入の要件

- どのような条件で比較検討されましたか。

以下の5つの条件で比較しました。

  1. 関連法規に対応していること
  2. 名寄せ検索機能がついていること
  3. 高度なセキュリティ設定ができること
  4. 処理速度が高速であること
  5. UNIXサーバでも稼働すること
粕谷氏

「SAPからも経営指標に関する帳票をFiBridgeIIに流していますが、問題なく稼働しています」粕谷氏

比較検討の結果、FiBridgeIIがこれらの条件の充足度が最も高かったので、FiBridgeIIの採用を決定し、2000年に導入しました。

- FiBridgeIIのどのような点を、ご評価頂けたのでしょうか。

ひとつはFiBridgeIIは、キャビネット、ドロア、フォルダの三階層に分けて、それぞれに権限設定が可能で、使い勝手の良さと堅牢なセキュリティという相反する機能をバランスよく両立させている点です。 また、FiBridgeIIは、大規模ネットワーク環境での使用を前提にしており、その為の管理運用ツールが充実していたので、運用負荷が低い点も評価できました。

フォルダイメージ

※FiBridgeIIではドロア単位に参照権を設定することができます。

導入効果

- 導入効果はいかがですか。

時間短縮、業務効率アップ、コスト削減の3つの面で効果が出ています。

1.時間短縮
FiBridgeII導入前は、20万枚の帳票を、人手で仕分けして、配送していました。できるだけ早く支店に届けるために、夕方から印刷を始め、夜通し仕分作業をしていました。それが、FibrigeIIの導入後は印刷、仕分けの手作業が不要となったので、遠隔地の支店で帳票を閲覧できるまでの日数を2日短縮することができました。

2.業務効率アップ
FiBridgeII導入後は、ほぼリアルタイムに帳票が支店に到着するので、すぐにチェック作業に着手できます。それにより一連の業務処理がスムーズに運ぶことが出来るようになりました。 また、帳票の検索もスピーディーにできるようになりました。従来は、書庫に行き、まずは該当する帳票が入っていると思われる箱を探し、その箱を探し当てたら、箱の中の帳票を手でめくりながら探していました。今では、すぐに見つけることができ、業務効率がアップしました。

3.コスト削減
電子化する前は、紙への出力費用、仕分けの人件費、保管費用、配送費用などがコストとしてかかっていましたが、FiBridgeIIを導入することで、航空輸送費用が年間で100万円削減できました。

- 使い勝手はいかがですか。

ユーザーからは操作が容易と好評です。FiBridgeII導入後、電子帳票は増えていますが、帳票追加も簡単なので、スムーズに帳票を電子化することができます。

スムーズに導入するために注意したこと

- 導入にあたって、どのような点に注意されましたか

スムーズに導入できるように以下の2点について注意を払いました。

  1. ユーザが使いやすいように設計する
  2. 事前に使い方をマスターしてもらう

- ユーザが使いやすい設計とは、どのようなことですか。

部門や担当者によって、扱う帳票は異なります。ユーザの利便性を上げるために、ユーザ毎に必要な帳票のみを表示するようにしたり、必要な帳票にすぐにたどりつけるように、階層分けやキャビネットの種類・数の設定には細かく気を配るなどしました。

- 使い方のマスターのために、導入前にどのようなことをされたのですか。

リリース前に全拠点を回って講習会を開き、毎回1時間半程度、運用説明と操作習得のためのレクチャーをしました。リリース後は、IT企画部のうち3名がヘルプデスクとしてユーザからの質問に対応する体制を敷きました。  ユーザ視点での作り込み、事前の講習、操作マニュアル配布といった準備がしっかりしていたため、リリース後のヘルプデスクへの質問などは予想より少なく、手間がほとんどかかることはありませんでした。

加茂部氏

「導入前の講習は、多すぎても目が行き届かないので、1回20-30人をメドに行いました」加茂部氏

導入後10年間にサーバ移設やSAP導入もあったが、問題なく稼働

- 導入されてから10年以上経過していますが、稼働状況はいかがですか。

途中、運用コストを下げるためにFiBridgeIIサーバをLinuxにリプレースしました。また、2007年にSAPを導入した際にはFiBridgeIIとの連携が必要となりました。いずれの場合も問題なく移行・連携ができ、帳票基盤として磐石の安定性を見せてくれました。

今後の取り組みの予定とJFEシステムズへの期待

- 今後はどのような取り組みをされていく予定ですか。

比較的規模の小さい子会社では、未だ電子帳票の導入が進んでいません。コスト削減、生産性アップにつながるのは間違いないので、今後はグループ各社でFiBridgeIIの導入を進めていきたいと考えています。

- 今後のJFEシステムズに対する期待について、教えて下さい。

FiBridgeIIの安定稼働で満足してしまっている部分があるので、今後は、搭載されている機能をもっと使いこなしていきたいと考えています。JFEシステムズには、役に立つ新たな使い方の提案をしてもらえると助かります。 また、バージョンアップに際しては、当社の要望なども取り込み、実現してもらえるとうれしいですね。今後ともよろしくお願いいたします。

- お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

※ 実績紹介に記載された情報は取材時点のものであり、お客様の社名などが閲覧される時点で変更されている可能性がございますがご了承ください。

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