中期経営計画

2025年4月25日、「成長・協力・共創」をテーマに、中期経営計画(2025-2027年度)を策定・発表しました。

前中期経営計画の総括(2022-2024)

連結財務指標

ビジネス、人材、商品開発への積極的な投資と施策の着実な実行により、中期経営計画2022-2024の財務目標をすべて達成しました。

連結財務指標

投資目標

商品開発投資、サービス提供型ビジネスへの投資、人材投資は、目標を達成しました。
一方、M&Aによる事業投資目標(60億円/3年間)は未達成であり、事業領域の広がりへの着手が課題です。

投資目標

事業・全社戦略

事業戦略の実行とともに、M&Aを含む投資や報酬水準のアップを着実に実行しました。また、株式施策として配当性向の見直しを実施しました。

事業・全社戦略

中期経営計画 2022-2024で見えた経営課題

全社リソース・アセットの有効活用、事業間の連携、コアコンピタンスの定義・共有が不十分などの課題が顕在化されました。当社の成長力を高めるために、根本的な経営の変革が必要との認識のもと、中期経営計画 2025-2027の基本コンセプトを策定しました。

経営課題

中期経営計画 2025-2027

中期経営計画の3つの目標「社会的価値の提供」、「企業価値の向上」、「事業規模の拡大」を図り、「スマートフルIT」を実現することを当社が2030年に目指す姿として掲げています。2030年には、連結売上高850億円以上、連結営業利益120億円以上を目指します。

2030年に目指す姿

中期経営計画 2025-2027の3カ年は、当社の事業ポートフォリオを抜本的に再構築するための準備期間です。「企業としての成長・事業間の協力連携・お客様との共創」をテーマに、JFEグループで培った実績を強みとして、社会に貢献し、持続的に成長する企業を目指し、「事業シフト」、「企業文化の変革」、「投資・財務戦略の強化」の3点を基本戦略として会社課題に取り組んでいきます。

中期経営計画 2025~2027のテーマ

事業シフト

重点成長領域(DX・ERP・基盤)の事業強化を推進し、持続的成長を実現する経営体質への変革を目指します。具体的には、重点成長領域への人材や投資資金の大胆なシフトを行い、事業ポートフォリオの転換を進めます。
また、お客様の経営課題に向き合い、コンサルティングを通じてお客様と一緒に課題解決に取り組む人材の確保・育成を進めるとともに、JFEグループでの課題解決の経験を持つ人材を活用していきます。

事業シフト

重点成長事業

全社の成長を牽引し、市場プレゼンスと収益の両面で将来の柱とする事業群

デジタル製造

重点成長事業
  • IT/OT統合データを用いた意思決定支援事業の拡販
  • SCMソリューションでの新機能拡販と新たなビジネスモデルの構築

ERPソリューション

  • 製造業をターゲットに、SAP社・Microsoft社のパッケージを中心に展開
  • 特徴ある自社開発周辺ソリューション(原価、購買、BI等)とのシナジー創出
  • 協業・M&A等によるコンサルティング力、案件対応力の強化

基盤サービス

  • JFEグループで培った知見に基づく企画力・技術力のさらなる強化し、グループ外の顧客への拡販を推進
  • クラウドやセキュリティ領域を中心に他社協業も活用した新規ソリューションの確立と営業力の強化
重点成長事業

産業ソリューション事業

持続的な事業基盤を確保し、重点成長事業との連携によるシナジーを醸成

産業ソリューション

産業ソリューション事業
  • 高品質なシステムインテグレーション力を武器に大口顧客化・継続取引の拡大するとともに、顧客との共創機会の発掘やパートナーシップを構築し、他事業・他商材との事業シナジーを醸成
  • 自動車メーカー等の大手製造業向けシステムインテグレーション、ローコードビジネスを主とした、事業規模と付加価値が高い領域に集中
  • 主要産業界、大手顧客のなかでSIerとしての技術力を磨き、案件を通じた人材育成を積極的に進め、全社技術水準の向上につなげる
産業ソリューション事業

スマートソリューション事業

競争力ある自社開発商材と業界プレゼンスを活用した事業間シナジーの創出および成長への貢献

経営管理システム

スマートソリューション事業
  • ERPとの親和性が高い自社開発パッケージ[J-CCOREs®(原価管理システム)、Prociec®(調達システム)等]をERPビジネス参入への武器、ERP既存顧客へのクロスセル商材として活用し、事業間シナジーによる拡販戦略を展開
  • SaaS型ビジネスと標準導入をさらに進め安定を確保
スマートソリューション事業

食品システム

  • MerQurius®を核とする業界内での圧倒的シェア。新サービスの拡充とクラウド化を進め、さらなるプレゼンス向上とクロスセルによる事業拡大を推進

eドキュメント

  • クラウド化を進め、高いシェアと安定した事業規模・収益を継続確保

鉄鋼事業

知見の源泉・事業ポートフォリオ構築の礎として、環境変化への迅速な対応を展開

鉄鋼グループ向け

鉄鋼事業
  • JFEスチール向け製鉄所システムリフレッシュが2025年度中に終了予定のため、本中期経営計画期間における事業規模は減少
  • 開発と保守運用の体制を分離し、事業所組織を再編。要員のプール化運用による機動性と生産性の向上
  • 体制のスリム化、3年間で約130名のリソースをERP等の他事業へシフト。リスキリングを進め、重点成長事業の拡大に貢献
  • JFEスチール向けの大型設備案件・JFEグループ会社向け各種業務システムの更新案件への着実な対応を進め、安定的な事業規模の確保を図る
鉄鋼事業

子会社 (JFEコムサービス、アイエイエフコンサルティング)

独自の強みとグループ連携を両立させた拡販戦略の展開

JFEコムサービス

子会社
  • グループ向けセキュリティ事業(ゼロトラスト対応等)および電気通信・工事案件の拡大
  • AI/DX領域においては、労働力不足の補完に貢献するスマートファクトリー関連機器、自律型ロボットやヘルプデスクへのAIエージェント導入等を展開
  • SI領域ではグループ内外既存顧客への業務システム更新案件への対応とともに、当社と協働でグループ外への拡販戦略を展開

アイエイエフコンサルティング

  • ERP刷新・導入需要に乗ったデータ連携/BIビジネスの刈り取り
  • 新領域ビジネス(人事領域でのBIビジネス、DX/AI活用需要に対応したデータマネジメントビジネス)を立ち上げる。人材育成とともに他社連携を進め事業の早期立ち上げ・安定化を図る
子会社

企業文化の変革

会社の持続的な発展と成長を目指して、企業文化の変革を進めるべく、さまざまな施策の実施を計画しています。組織の一体感やエンゲージメントの向上、事業成長へつながるイノベーションを促すため、個別分散型の事業展開から、事業間のシナジー創出につながる事業構造・事業運営への転換を目指します。
また、長期的な視点からの成長を図るため、事業部を事業本部の元に集約し、組織体制を一体化・強化することで、人材や顧客基盤、技術等の柔軟な最適運用を進めます。

全体像

投資・財務戦略の強化(キャッシュアロケーション)

これまでの事業成果による手元資金240億円と、本中期経営計画3ヵ年の事業活動により創出される営業キャッシュフロー約325億円(※)の合計約565億円は、将来の成長に資する活動への積極投資と、従来以上の株主還元を進める原資とし、成長戦略の実践と資本効率の改善を進め、さらなる企業価値の向上を図ります。

営業キャッシュフローは、費用項目である研究開発費および人的資本投資(計80億円/3年間)控除前の数字。控除後の営業キャッシュフローは約245億円。

全体像

中期経営計画 2025-2027 経営指標

中期経営計画 2025-2027 最終年度に、連結売上高674億円、連結営業利益80億円、従業員数2,110人を目指します。

中期経営計画 2025-2027 経営指標

事業別連結売上高および連結経常利益 計画

中期経営計画 2025-2027 経営指標

前中期経営計画の総括(2022-2024)、中期経営計画(2025-2027)の詳細は下記資料をご覧ください。