JFEテクノリサーチ株式会社JFEテクノリサーチ株式会社 様

取材日:2017年09月

JGranz
導入事例

業種
評価・分析
キーワード
  • ネットワーク構築/運用管理
  • データーベース移行
JFEテクノリサーチ株式会社

自社で運用管理していたデータセンターのサーバ20台を「JGranz IaaS」へ移行。
JFEグループのITインフラ統制に準拠した基盤で安定運用しています。

材料、環境、エネルギー、ITなどの技術分野において、各種分析、計測、数値解析、試験などを行うJFEテクノリサーチ株式会社(以下、JFEテクノリサーチ)は、ICT基盤をJFEシステムズの「JGranz IaaS」へ移行し運用されています。

JGranzへの移行作業の進め方や移行作業をスムーズに進めるポイントについて、同社 IT業務改革部長 的場有治氏(写真左)、同部 主査 課長 上田陽一郎氏(写真右)にお話を伺いました。

お客様プロフィール

JFEテクノリサーチ株式会社

  • 本社所在地:東京都千代田区大手町二丁目7番1号(JFE商事ビル)
  • 設立:2004年10月1日
  • 資本金:1億円
  • 事業内容:分析・材料事業、環境技術事業、計測技術事業、ビジネスコンサルティング事業、知的財産事業
  • 従業員数:1,421名(2017年4月1日現在)
  • URL:https://www.jfe-tec.co.jp/

JFEテクノリサーチの業態

- JFEテクノリサーチの業態について教えて下さい

JFEテクノリサーチは、「“ものづくり”の技術課題を解決する お客様のベストパートナーをめざします」のキャッチフレーズのもと、ナノ領域から大型建造物までの幅広い対象において、最新の分析・試験設備を用い、信頼性の高い解析・評価技術を提供しています。

JFEスチール研究所で研究、開発をしていた人材など経験豊富な500名の技術スタッフが分析機器による解析や評価、材料や構造物の試験を行ったり、トラブルの原因を突き止めて、その解決法を提示するなど、“ものづくり”で必要となるさまざまな専門技術の課題解決を支援しています。

温湿度一定環境下で疲労試験を行う50kN疲労試験機

温湿度一定環境下で疲労試験を行う
50kN疲労試験機

- IT業務改革部の業務内容について教えて下さい

IT業務改革部は、全社のIT業務を統括する部門です。全社システムの企画、立案、稼働後の運用管理、社内の各事業部門でIT技術を使った業務改善を推進することがメイン業務ですが、PCなどのハードウェアの購入、設置から、全社管理の業務システムの構築、運用まで幅広く担当しています。

現在、10名で全社のシステム管理をしている関係上、基本的にシステムの構築やサーバの運用はベンダーに任せており、社内とベンダーあるいはベンダー間の調整役が主な業務の一つとなっています。

JGranz導入の経緯

的場 氏

「JGranz上でBCP対策もできるようになるといいですね」的場 氏

- JGranzに移行する前はどのような環境だったのでしょうか

従来のデータセンターは、導入した時期によってセグメントが2つに分かれており、第1基盤と第2基盤にそれぞれ20台のサーバがありました。占有ラックに仮想環境を構築して合計40台の仮想サーバを運用し、その他に物理サーバを数台設置していました。サーバのリソース管理からトラブル対応まで、全ての範囲を自社で運用管理していました。

- 従来のデータセンターから移行を検討した理由を教えていただけますか

JFEグループでは、グループのITインフラ統制に準拠したICT基盤の利用が求められています。従来のデータセンターを利用していた際は、ITインフラ統制に準拠するために自社で個別に対策を取る必要がありました。

また、サーバトラブルが発生する度にベンダー間の調整に時間を割かれるなど、運用負荷がかかっていました。そのような状況下でデータセンターの契約更新時期を考慮しつつ、移行するか更新するかを検討した結果、「JGranz」に移行することにしました。

JGranz選定の理由~JFEグループのITインフラ統制に準拠

- JGranzを選ばれた理由は何ですか

JFEグループのITインフラ統制に準拠した共通基盤であることが最大の理由です。

「JGranz」を利用すれば、連携しているセキュリティサービスによってITインフラ統制に準拠した様々な施策が施されます。また、将来のJFEグループのITインフラ統制の変更にも自前で対応する必要はなく、「JGranz」サービスとして準拠される点を、評価しました。

JGranzへの移行プロセス

- 移行スケジュールはどのようなものでしたか

契約時期によってセグメントが異なる基盤を2段階に分けて移行することとしました。

第1フェーズでは、第1基盤のサーバ20台を「JGranz IaaS」へ、物理サーバを「JGranzハウジング」へ移行することとしました。また業務への影響を考慮し、ゴールデンウィークに本番移行を設定。連休前日の就業時間後から3日半を移行日として計画(最終日を予備日とした)。実際の移行作業は、リハーサルの手順通り進み、実質2日半で完了しています。

- 移行の準備や移行後の確認はどのようにされましたか

これまで能動的にサーバを運用し、P2V(物理環境から仮想環境への移行)の経験があったので、今回のV2V(仮想環境から仮想環境への移行)であっても問題ないだろうと認識していました。そのため、JFEテクノリサーチが運用を依頼している各ベンダーにヒアリングをして、移行に伴うリスクポイントを自社で見定め、それをJFEシステムズに伝えて移行計画を作ってもらいました。

移行後の稼働確認についてはシステムを構築した各ベンダーに依頼。各社で連休中のチェック体制を敷いてもらい、特に注意の必要な一部のベンダーには当日立ち会ってもらいました。ただし、移行直後の動作確認については、データ移行が完了しているか等のポイントに絞り、短時間である程度の見通しが立つようにしました。

上田 氏

「第2フェーズの移行もスムーズに進むことを期待しています」上田 氏

運用に影響を及ぼさないように移行したかった

- スムーズな移行のために、どのような点に注意されましたか

リハーサルを行い、移行するデータ量や所要時間、移行手順、システム連携について、OS(LINUXとWindows)やシステムの異なるものを組み合わせてチェックし、予定通りゴールデンウィーク中に移行を完了させることができるよう、無理のない計画を設定しました。とはいえ、それなりの容量がある20台のものサーバを短期間に移行するリスクを軽減するため、毎日使わないサーバやリプレイスした方がよいサーバはゴールデンウィーク前に移行・新規設置しました。

- 移行に当たって、重視されたことは何ですか

運用に影響を及ぼさないことを重視しました。第1に、移行によってサーバのIPアドレスは変更せず、サーバ移行と同時にネットワークごと切り替えました。

IPアドレスを変更するとその都度、システム連携のチェックが必要になり、移行作業の負荷が高くなってしまうだけでなく、障害が発生すると運用に影響を及ぼしてしまうからです。

第2に、万が一、移行作業に失敗した場合にはすぐに元の状態に戻せるように、切り戻しポイントを明確に設定し備えました。

- JFEシステムズの移行計画の進め方はいかがでしたか

要所要所で進捗の連絡をしてくれるので、安心して任せることができました。実際の移行作業はJFEシステムズが各社と連携し、リハーサル通りに進んでいるか手順を一つずつ確認しながら実行してくれたので、切り戻すことなくスムーズに完遂できました。トラブルなく移行できたことに感謝しています。

導入効果~本来の業務に集中できるように

- JGranzに移行して、どのような点が変わりましたか

本来の業務である他部門の業務改善に、IT業務改革部のリソースを集中することができるようになりました。

従来はサーバトラブルがあった場合、IT業務改革部で原因究明から対応していましたが、J F Eシステムズにサーバ運用を一任したことで、トラブル対応のストレスから解放されました。

また、JFEグループのセキュリティポリシーが変わっても自社で対応する必要もなく、セキュリティが担保された基盤で安定運用ができるという安心感を持てるようになりました。

ICT基盤移行を検討している企業へのアドバイス

- ICT基盤の移行を検討している企業へのアドバイスはありますか

V2V(仮想環境間のデータ移行)も一般的になり、経験値があるので安心して任せられると思います。データ移行は当日の作業をいかに手際よく行うかがポイントになりますが、事前に決めた通りの手順で行っても、大容量データのやりとりにはどうしても時間がかかるので、それを短縮できるデータ移行ツールを選ぶことです。今回の移行では、運用ベンダーのJFEコムサービスがツールの選定と手配をしてくれました。

スピードと安定性があるツールを採用したことで、安心して移行に臨むことができました。

※JFEコムサービスは企業向けITヘルプデスクサービスを担うJFEシステムズの子会社です。

今後の取り組みとJFEシステムズに対する期待

- 今後のお取り組みの方向性について教えて下さい

第2フェーズとして、来年のゴールデンウィークに残りのセグメントを「JGranz」に移行予定です。これによりすべてのシステムが「JGranz」上で稼働するようになります。セキュリティの強化はもちろんのこと、「JGranz」上でのリソースの最適化や、利用状況を確認して障害の予兆を捉えたりなど、より円滑な運用をできるようにしたいと考えています。

さらに、BCP対策や、新技術を用いた業務効率化を推進していきたいと考えています。

- 今後のJFEシステムズに対する期待について教えて下さい

クラウドに関するトレンドの変化はめまぐるしいものがあります。一般の企業がトレンドを追いかけても、実際にうまく活用できるか分かりませんし、仮に活用できるようになったとしても、その頃には別のトレンドが主流になってしまうことも考えられます。

JFEシステムズには、システム会社としてのトレンドに対する考えがあると思いますので、先見性のあるサービスを「JGranz」に取り入れ、さらに使い勝手がよいものにしていって欲しいと思います。BCP対策サービスにも期待しています。

また、JFEグループはクラウドを積極的に活用するよう推奨していますが、自社だけで検討するのは難しいので、JFEシステムズにはグループ会社向けの共通サービスの提供などの協力もお願いしたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

- お忙しい中、貴重なお話しをありがとうございました。

※ 実績紹介に記載された情報は取材時点のものであり、お客様の社名などが閲覧される時点で変更されている可能性がございますがご了承ください。

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