2023年度 第2四半期 決算説明会(スクリプト)

2023年10月26日(木)、当社は2023年度上期決算を発表し、機関投資家およびアナリスト向け2023年度上期決算説明会をオンラインで開催しました。
本ページでは、説明会のスクリプトを公開します。

表紙

表紙

皆さん、こんにちは。JFEシステムズの大木です。本日は、当社の決算説明会をご視聴いただきまして、誠にありがとうございます。本日15時に上期決算、通期業績見通し、配当について公表しました。これから資料を使いましてご説明します。

2023年度上期 決算概要

2023年度上期 業績(連結:前期比)

2023年度上期 業績(連結:前期比)

初めに、2023年度上期決算概要です。
2023年度上期業績を、2022年度上期業績の実績との対比でご説明します。2023年度上期連結売上高は307億9,900万円です。率にしますと13.5%の増収です。経常利益は40億6,700万円、45%の増益です。当期純利益は27億400万円、46.9%の増益でした。

全ての事業部門におきまして、売上高が伸長する非常に強い決算結果となりました。特に鉄鋼部門の製鉄所システムリフレッシュの進展が、増収に大きく寄与しています。また利益面では、売上高の増加に伴いまして利益が増えたこと、ならびに販売価格の改善等が奏功しまして、利益の額ならびに率ともに過去最高を更新しています。
経常利益率は、前年度の10.3%から2.9ポイント改善しまして、13.2%と非常に高いレベルになりました。

2023年度上期 事業別売上高(連結)

2023年度上期 事業別売上高(連結)

この資料は「2023年度上期 事業別売上高」を示しています。
下から「鉄鋼部門」、ブルーが「一般顧客部門」、緑色が「基盤事業部門」、オレンジ色が「子会社」です。鉄鋼部門につきましては149億円と、前年実績に比べますと18億円、率にしますと13.7%の増収となりました。製鉄所システムリフレッシュの更なる進展が大きく影響しています。

一般顧客部門は、83億円から89億円と6億円、率にしますと7.2%の増収となりました。ソリューション事業を中心としまして、各事業とも堅調に推移しています。
基盤事業は、34億円から41億円と7億円の増収、率にしますと20.5%の増収でした。一般顧客向けのインフラ構築が、外販として増えたことが大きくけん引しています。

最後に子会社は、23億円から29億円と6億円の増収、率にしますと26%のプラスでした。子会社2社、アイエイエフコンサルティング、ならびにJFEコムサービス、2社ともに堅調に業績が推移しています。

2023年度上期末 貸借対照表

2023年度上期末 貸借対照表

こちらは、2023年度上期末の貸借対照表です。
ご覧のとおり、総資産は450億円となっています。そしてその内訳を見ますと、流動資産合計が356億円と、全体の大きな割合を占めています。

その中で現預金・預け金が194億円と全体の43%程度を占めていまして、バランスシートの状況としましては、非常に強固な形になっています。資料上部にありますとおり、自己資本比率は61.6%と、バランスシートの状況としては非常に強固な、安定的な形になっています。
私どもとしましては、ここ数年の間、高水準の収益が続いていました。これに伴いまして蓄積されてきました手元資金を、今後の成長投資ならびに人材資本の投資に振り向けまして、更なる企業価値の拡大を目指してまいります。

2023年度 業績見通し

2023年度 業績見通し(連結:前期比)

2023年度 業績見通し(連結:前期比

続きまして2023年度業績見通しついてご説明いたします。
まず前年度の実績、2022年度の実績に対する比較です。売上高ですが、613億円を見込んでおり、48億2,800万円、8.5%の増収となる見込みです。経常利益は70億円、率にして11.4%の増益となります。当期純利益につきましては47億3,000万円と、9.4%の増益の見通しです。

上期に続きまして、各事業部門とも好調な業績を継続・維持できる見通しです。前年度で比べますと、売上高、経常利益、当期純利益とも、おおむね1%程度の増収増益と、売上高、利益とも過去最高のレベルを更新する見通しです。

2023年度 業績見通し(連結:前回比)

2023年度 業績見通し(連結:前回比

この資料は、2023年4月に発表しました2023年度業績見通しとの対比です。
前回発表では、売上高が570億円と公表していましたので、今回は43億円、7.5%の上方修正になります。

また経常利益につきましては、61億円が70億円、率にしますと14.8%の上方修正です。当期純利益につきましては、47億3,000万円で14%の上方見直しとなります。上期の業績改善を踏まえまして、売上高、利益ともに年度見通しを、上方修正することとしました。

また、一番右側にオレンジ色の枠で囲っていますが、中期経営計画の最終年度である、2024年度の財務目標として、売上高は570億円、経常利益は66億円という目標を公表していますが、今年度のリバイズドの見通しにつきましては、この2024年度、最終年度の目標を上回るということで、1年前倒しで超過達成する見通しです。
詳細はこれからご説明しますが、鉄鋼部門、基盤事業、それから連結子会社ともに、売上高が増加する見通しで、非常に好調な業績となっています。

2023年度 事業別売上高見通し(連結)

2023年度 事業別売上高見通し(連結)

こちらは「2023年度の事業別売上高見通し」です。
鉄鋼部門につきましては299億円と、前年度に比べますと28億円の増収です。先ほどご説明しましたとおり、製鉄所システムリフレッシュが高水準で継続すると見ています。また一般顧客部門につきましては175億円と前年度比7億円の増収、ソリューション事業を中心としまして、各事業部門で好調を維持しています。

具体的には、サプライチェーンマネジメントのソリューション、それから電子帳簿保存法に対応するソリューションの販売の向上でして、こういったところがプラスに効いています。基盤事業につきましては81億円と、前年度比プラス3億円の増収です。高水準の売上高が継続する見通しです。また子会社の売上高につきましては、58億円ということで前年度比10億円の増収、こちらも高水準の売上高が継続する見通しです。

2023年度上期と同様、製鉄所システムリフレッシュの進展に伴いまして、鉄鋼部門の売上高の伸びに加え、ソリューション事業が好調な一般顧客部門を含め、全ての事業部門の売上高が伸長する見通しです。

2023年度 経常利益増減の要因(連結 前年比較)

2023年度 経常利益増減の要因(連結 前年比較)

こちらは、2023年度の経常利益増減の要因分析です。2022年度の実績62.8億円から、今年度の70億円に7.2億円の増益となるわけですが、これの増益の再分析を施しています。

まずブルーで示したライン、16.9億円のプラス要因ですが、売上増および粗利改善としています。その内訳は、売上増による利益増で10.1億円となります。具体的には先ほどご説明しましたとおり、22年度からの売上高の増加は48億円程度ですので、この48億円程度に当社の粗利率、約20%強ですが、これを掛け合わせますと大体10億円程度の増益要因となります。

また受注単価の改善の効果が、2.2億円程度見ています。その他、構成差等で4.6億円とありますが、先ほどご説明しましたとおり、サプライチェーンマネジメントのソリューション、また原価管理や人事給与関係のソリューション、また自動車関連のビジネスが好調に推移しているといった、構成差の要因でプラスの4.6億円を計上しています。

続きまして赤の減益要因ですが、人件費・外注費等の増で7.1億円のマイナスを見ています。具体的には人件費として社員の処遇改善等で4.9億円のマイナス、また外注費として労務費単価アップ等で、2.2億円のマイナスを見込んでいます。そしてもう一つのマイナス要因ですが、施策費としまして2.6億円のマイナスを見込んでいます。こちらは人材採用や当社の認知度向上に向けたブランディング関連の支出を考えていまして、新聞広告、それから駅に広告を出すというPR関係の費用を中心としまして、今回、施策費として計上する見込みです。

以上をまとめますと、売上高の増加に伴う利益の押し上げ効果に加え、受注単価の改善による増益が、社員の処遇改善・外注労務費単価アップ、および人材確保・獲得のためのブランディング費用等の施策費の増をカバーし、大幅な増益となる見通しです。

2023年度 経常利益増減の要因(連結 前回予想比較)

2023年度 経常利益増減の要因(連結 前回予想比較)

こちらは、2023年4月に発表しました2023年度業績見通し61億円から70億円に6億円増益になった、その再分析です。
基本的な構造は先ほどの説明と同じですけれども、まず増益要因の一つとしまして、売上増および粗利改善で12.6億円、その内訳としましては、売上増による利益増が9.1億円、また受注単価の改善で2.2億円、その他、構成差等によりまして1.3億円です。

また人件費の増で1億円のマイナス、また施策費で2.6億円のマイナスとなります。全体合わせまして9億円の増益要因と、全体では70億円になると、このような差異分析です。

2023年度上期 : 下期 経常利益増減の要因(連結)

2023年度上期 : 下期 経常利益増減の要因(連結)

こちらは2023年度の、上期と下期の経常利益の増減を分析したものです。
上期は40.7億円の経常利益の実績ですが、通期で70億円と公表しましたので、下期はカウント上、29.3億円になります。これは11.4億円の減益と見えますけれども、その要因を分析したものです。

まず7.9億円の「構成差等」ですけれども、資料をご覧いただきますと「ライセンス販売等の上期集中」でマイナス2.5億円、「案件構成・時期ずれの影響等」でマイナス4.3億円、「その他」はマイナス1.1億円です。それから「施策費等」でマイナス3.5億円、先ほどの「施策費」のマイナス2.6億円に加えまして「その他」は0.9億円と、下期は29.3億円になる見通しです。

上下差の主な要因は、電子帳簿保存法の特需により、ライセンス販売が上期に集中したこと、また高収益案件が上期に完了した影響、さらに下期において大型案件がビジネスとして続きますけれども、来期の売上計上という時期ずれ、こういった影響がありまして、下期は11.4億円の減益という計上の見通しになる予定です。

業績推移(連結)

業績推移(連結)

こちらは過去10年分の売上高、ならびに経常利益の推移を示しています。
順調に業績的には改善、右肩上がりで推移しています。資料一番下に「売上高経常利益率(ROS)」、そしてROEの数字を載せていますが、「売上高経常利益率(ROS)」につきましては、5年連続で10%超え、またROEにつきましては6年連続で10%超え、それも16%超えと高いレベルの水準が続く見通しです。

株主還元

株主還元

こちらは、10年間の配当についてご説明しています。
当社は配当性向35%程度を目処に配当を考えていきたいという方針を持っていますが、その配当方針に沿いまして普通配当、これに2023年7月に公表しました、会社設立40周年を記念しました「記念配当10円」を加えまして、年間では118円/株に増配したいと考えています。

具体的な内訳ですが、前回予想では中間で50円/株、具体的には普通配40円と記念配10円/株、これに加えまして期末配当52/株円で、通期では102円と公表していましたが、今回の予想では中間配当64円/株(普通配当54円/株、記念配当10円/株)に期末配当54円/株を加えまして、全体では118円/株を想定しています。その結果、右下の所にありますが、配当性向は今期39%になる見込みですが、このうち3%強が、記念配の10円相当に当たります。

トピックス

生産管理ソリューションの販売開始

生産管理ソリューションの販売開始

最後にトピックスについてご紹介します。
まず1つ目は、自社開発の生産管理ソリューションの販売開始です。当社は2023年5月に、自社開発の生産管理ソリューション「MESTEN®」の販売を開始しました。

MESTEN®は、プロセス製造業、具体的には金属業、それから特殊鋼、こういったメーカー様向けの生産管理ならびに操業管理に特化したソリューションです。具体的には中堅以上の企業における、システム老朽更新ニーズを捕捉していきたいと考えています。
また、当社の原価管理ソリューションの「J-CCOREs®」との連携を可能にするもので、このJ-CCOREs®のお客様が既に分かっていますので、そういったところを、確度の高いマーケティング活動によりまして顧客開拓を進め、ソリューションビジネスの更なる拡大を目指していきたいと考えています。

日本マイクロソフト株式会社とからの受賞

日本マイクロソフト株式会社とからの受賞

2つ目は、日本マイクロソフト株式会社からの受賞です。
2023年6月に当社は、日本マイクロソフト株式会社が主催します「マイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤー 2023」において、「Dynamics 365 Financeアワード」を受賞しました。今回の受賞は、自社開発の会計テンプレートです「SIDEROS® FI TEMPLATE for Microsoft Dynamics 365」を活用した、導入実績を評価いただいたものです。

日本マイクロソフト株式会社との連携を、更に強固なものとするとともに、競合他社製品に対する優位性を最大限に活用して、販売を進めていきたいと考えています。

設立40周年関連施策について

設立40周年関連施策について

3つ目は「会社設立40周年関連施策」について、ご紹介します。
40周年ロゴとしまして、資料右上のとおり「40th」というものを作りましたけれども、これは社員投票によってロゴを制定したものです。また社内イベントを開催することも考えていまして、これらを通じて全社員の意識の向上につなげていきたいと思います。

また新聞広告等、各種媒体によるPRにて知名度のアップを目指していきます。PRにおきましては、当社の企業理念、5月に公表しましたパーパス等を前面に押し出し、当社の考え方を発信することで、人材確保につなげていきたいと考えています。
パーパスは「はたらくをスマートに。はたらく人にスマイルを」、ブランドコンセプトは「スマートフル(Smart + Heartful)IT」です。

以上です。