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パッケージありきではなく。

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パッケージありきではなく。

製造流通ソリューション事業部 第2開発部 基幹ソリューショングループ
大谷 邦明

ERPパッケージの導入では、パッケージに実装された業務プロセスに、既存の業務を合わせることが求められる場合も多い。しかし、特にプロセス製造の生産管理などにおいては、必ずしもそれがベストではないと大谷は言う。彼の考えるERPパッケージ導入とは。

グローバル化に伴う案件が増加

私は、金属・化学などプロセス製造業のお客様を数多く担当しています。案件として以前からあるのは、在庫を適正化したい、歩留まりを改善したいといった要望です。

また、既存システムが古くなったのでリフレッシュしたいというものも多いですね。これに加え、最近では、お客様のビジネスがグローバル化することでの案件が増えてきました。

近年は、海外へ生産拠点を移転するお客様が増加。金属では日本で半製品を製造し海外で二次加工、化学では原料を現地調達するなどの違いはありますが、いずれにせよ――国内で製造するお客様も含め――、海外との取引は増える傾向にあります。

これに伴い、システムには、現地通貨や法制などに対応することはもちろん、三国間取引など商流が複雑になり、モノの動きと商取引が分かれるため、これに対応することが必要となりました。


さらに、システムのユーザーである現地スタッフは、現地事務所開設とともに新規に雇用され、操業を覚えながらというケースも多く、操作が複雑なシステムでは習得まで時間がかかってしまいます。

システムを使うのに慣れ、凝ったつくりのものにも対応できる日本のユーザーを前提とするのではなく、現地スタッフのIT習熟度を考慮しなければなりません。

機能面では、日本だと承認までいくつもの段階が必要な場合が多いですが、現地法人の多くは組織がフラットなため、承認を簡素化するなどの配慮も必要になってきます。

パッケージ導入時の見極め

こうした課題に対して、私の部署では、「Microsoft Dynamics AX」をベースとした基幹システムを提案しています。

「Microsoft Dynamics AX」は、プロセス製造業向けERPパッケージ。海外の製造会社への導入実績が多く、IFRSや多言語・通貨・マルチカンパニーにも対応。また、誰もが自然に使えるプラットホームを持っています。

生産・品質・購買・在庫管理といった幅広い領域をカバーし、一通りの機能が整合性を持って格納されているため、様々な要件に細かく対応可能です。

しかし、カバーする領域が広いからこそ、既存システムと機能的に被る部分も出てきます。いかに既存システムと親和性を保ちながら、分担していくかを判断するのがとても重要です。

特に、生産管理など現場に関わる領域は、業種ごとに特有の要件があり、さらに、お客様の強みに連なる部分であったりします。

企業特有の要件が少ない会計などの領域と異なり、パッケージをそのまま導入するのは、難しい場合があります。


このとき、私たちがパッケージベンダーではないことは、大きなアドバンテージとなります。

私たちは、お客様の課題をヒアリングしていく中で、パッケージ導入ありきでなく、課題が「Microsoft Dynamics AX」がカバーする領域にあるか、あるいは、まわりのシステムや運用にあるかを慎重に見極めていきます。

そのうえで、私たちは多彩なソリューションを柔軟に提案。パッケージ導入を検討する中で、核となる部分は独自システムとして残し、他の部分やお客様のフィロソフィと「Microsoft Dynamics AX」が合う部分をパッケージで対応することも提案できます。

サブシステムのリニューアルやシステム運用も、JFEシステムズとして対応が可能です。

私たちは、「Microsoft Dynamics AX」を提案する立場ではあるものの、あくまでユーザー系SIerとして、お客様の課題を解決、運用していくことを目指しているのです。

私たちのスタンスに合っている「Microsoft Dynamics AX」

私もそうですが、JFEシステムズの根底には手組でオーダーメイドでシステムを構築してきた伝統があります。お客様から要件を聞き、お客様と一緒に解決策を探っていくというやり方で、プロジェクトを進めてきました。

パッケージ導入においても、「業務はこうあるべきだから、パッケージはそのまま入れましょう」はなく、「パッケージに無暗に合わせるのはやめましょう。カスタマイズもどんどんしましょう」というスタンスです。

そんなJFEシステムズには、カスタマイズし易く柔軟な「Microsoft Dynamics AX」は、思想的・スタンス的に合っていると考えます。


実際のパッケージ導入においても、私たちは、出来上がりのイメージを早期にお客様に提示するなど、お客様と一緒にプロジェクトを進めていきます。

具体的には、まず、プロジェクト初期にはメンバー全員でお客様の業務の目的・課題・意義などを叩き込み、お客様の業務についてイメージを共有。同時に、「Microsoft Dynamics AX」にある業務フローを一通り用意、各業務に「Microsoft Dynamics AX」の機能・画面を用いるとどうなるかをお客様に提示します。

そして、認識の相違点や改善点があれば、すぐに対応し解決案を提示、また評価してもらう……これを繰り返しながら導入を行っていきます。

プロジェクトのメンバーにも、「お客様と会話をしていく中で、自分が理解した内容を言葉にし、確認することが大事」と伝えています。

お客様に確認していただけるだけでなく、自分で言葉にすることで理解も進みますからね。そのため、なるべくメンバーがお客様と直接会話できる環境をつくるようにしています。

コンサルタント兼プロジェクトマネージャーとして

私には、派手な経歴はありません。製造業や運輸業のシステム案件を、日々こなしてきたといった感じです。

SCM、販売・購買、在庫まわりを経験する中で、データの正規化、システムの最適化を精緻にやってきたので、「この機能・モノはここにあるべき」だということを意識して開発するようにはなりましたが。役割が不明確だったり、機能の重複が合ったりすると、とても気になるタイプです(笑)。

「Microsoft Dynamics AX」の事業を立ち上げるときには、企画部署に所属しており、事業の方向性やどういうことを強みにしていくかなどを考えてきました。

その方針に則り、プロセス系のお客様の案件を多く担当することで、「Microsoft Dynamics AX」導入の経験を積み、自身の強みとしてきました。

現在は、コンサルタント兼プロジェクトマネージャーという立場にあり、提案から本番稼働まで、最後までお客様とお付き合いすることができます。

エンジニアの立場でお客様と業務の話ができるコンサルタント的人材を育てることは、私の課題の一つなので、若手に渡せるものなら渡したい(笑)。任せられないというのでもないのですが、「最後まで頑張ります」とお客様に言った手前、最後まで頑張ってしまうんです。


***

 

「私は、カッコいいことやってきたわけではないので」「お客様の要件を聞いて、そのために頑張るって感じですね」――取材中、大谷はしきりにそう言っていた。

その人柄がうかがえる。そして、JFEシステムズのある典型的なエンジニアなのだろうとも思った。プライベートは家庭優先で過ごすと言う。

※コラム内容は2015年2月時点のものです。

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