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プロジェクトのゴールは、メンバーの笑顔。

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プロジェクトのゴールは、メンバーの笑顔。

東京事業所 販生流システム開発部 営業グループ 兼 グローバルSCMグループ
渡邉 崇

JFEグループの情報システム子会社である、JFEシステムズ。単なるシステム子会社の枠を越え、JFEスチールとグループ企業のシステム戦略、ひいては事業戦略にも深く関わる。今回、渡邊がプロジェクトマネージャーとして参加した、タイの自動車用亜鉛メッキ鋼板製造・販売会社向けシステム構築プロジェクトは、まさに、そうしたものの一つだ。

JFEスチールの海外展開を加速させるシステム

JFEスチールは、これまで海外に多くの拠点を展開してきました。しかし、ビジネスのスピード化と企業の生産拠点のグローバル化は、急速に進んでいます。
そのため、従来の、製鉄所での高炉から最終工程までの一貫生産に加えて、新たな生産体制が求められるようになりました。

JFEスチールが、タイに、自動車用亜鉛メッキ鋼板製造・販売会社の設立を決めたのは、こうした背景があります。
国内製鉄所が原板を供給、最終工程のメッキ加工は現地で行い販売することで、現地自動車メーカーに、高品位な製品をタイムリーに提供しようというのです。

加えて、JFEスチールには、この会社のシステムを、グローバル視点に立った管理や業務標準化ができる「海外標準システム」にしたいという意向がありました。その結果、JFEスチール初となるERPパッケージ導入が検討されました。

当社は、このシステム構築プロジェクトに、企画段階から参画。私はプロジェクトマネージャーとして、プロジェクト全体の管理と、協力会社様を含めて30名ほどのマネジメントを行いました。

確かに、ERPパッケージは、海外企業のベストプラクティスが標準装備されており、多言語や海外の制度への適応も容易です。
また、スクラッチ開発より開発期間を短縮、コストも軽減できます。反面、JFEスチールの業務の独自ノウハウを使えなくなる懸念もありました。

そのため、既存のノウハウや固有の業務部分は、本社基幹システム「J-Smile®」とシステム連携することで業務で培った優位性を維持しながら、パッケージ利用による標準化を目指しました。


ERPパッケージには、Microsoft Dynamics AXを採用。
中堅規模の製造業や海外の製造子会社に導入実績が多く、アドオン・カスタマイズのし易さや基幹システムとの連携の容易さが採用の決め手となりました。

14カ月という短期間でシステムを構築

簡単なプロジェクトでは、ありませんでしたね。

製品仕様の管理を担う「J-Smile®」と、設備・制御がラインによって異なる工場の生産管理システム「MES(Manufacturing Execution System)」、そして、Microsoft Dynamics AXを連携させる必要がありましたが、この3つのシステムを連携させるには、連携システムをスクラッチで開発しなければなりませんでした。

また、Microsoft Dynamics AXに機能実装されている販売モデルをそのまま利用するだけでなくJFEスチールの基幹システムに具備されているデータモデルの1つである「自動車会社様向けモデル」をアドオン開発しています。
会計部分はMicrosoft Dynamics AXの業務プロセスモデルをそのまま適用し活用しました。新しい会社なので、業務プロセスそのものをシステム開発と一緒に並行してつくっていきました。

こうした難しさもあったのですが、14カ月でシステムを構築できたのは、やはりパッケージを導入した効果が大きかったと思います。

このプロジェクトによって、JFEスチールは海外標準システムを構築でき、次の海外事業会社にもこのシステムが活用されます。
海外展開を加速させかつ早期に導入するため、システムを検討する手間やコストを低減できることは、大きなメリットになるでしょう。

当社は、購買や販売などモジュール単位でのMicrosoft Dynamics AX導入経験はありましたが、ほぼ全モジュールの導入は、今回が初めて。
さらに、このシステムは、Microsoft Dynamics AXに、当社製品の原価管理ソリューションパッケージ「原価管理システムJ-CCOREs」や生産管理システムなども組み合わせてつくられています。
これによって、販売、購買から生産、会計、原価計算までを連携して、提供・導入する経験を積むことができました。

異なる商習慣への対応など実務的なノウハウを含めて、海外のお客様にシステムを導入する際の、様々な知見を得たのも大きいですね。
例えば、国内の基幹業務は従来のシステムを利用し、海外拠点用のERPパッケージで対応する2Tier構成の方法は、海外にグループ会社を展開しようと考えている多くの企業に展開できると思います。

「J-Smile®」構築プロジェクトで100名近くをマネジメント

私は、入社当初はプログラマーで業務パッケージの開発などをやりました。
プログラミングの構造などは理解しているつもりです。けれど、私は技術より、お客様のご要望を実現する設計・構想力が強みだと思っています。

もともと顔が柔和ですが(笑)、柔らかい雰囲気をつくろうと意識しているところはあります。
もちろん、プロジェクトマネージャーという立場で、「できないものはできない」とか「ここまでならできる」などは、きちんとお客様にもお話しします。馴れ合いでやるつもりもありません。お客様と一線を保ちながら、プロジェクトを完遂、高いクオリティのシステムを納品、納得していただけるよう心がけています。
ただ、私は、お客様と一緒にシステムをつくっていこうという気持ちが強い。だから、柔らかい雰囲気を出すんです。それで、懐に飛び込み、本音をお聞きして、「こういった形ですかね?」と紐解きながら、お客様の解までリードしていく。それが、私のスタイルです。


アーキテクト系エンジニアか、プロジェクトマネジメント系かでいえば、明らかに後者ですね。

今まで、たくさんのプロジェクトのマネージメントに関わってきました。
「J-Smile®」構築では、国内の注文処理部分のブロックリーダーを経験しています。様々な企業からなるメンバー100名の混成チームをマネジメントしていました。

勉強したことは大きいですね。例えば、「J-Smile®」のような超大規模開発案件では、計画と今起きている事象がつながらなかったりします。
情報も錯綜して不安になる中で、情報をメンバー全員へ周知、共有する大切さ、リーダーとして毅然とジャッジすることの大事さ、あるいは、メンバーから意見を吸い上げ、上へ伝えることの重要性などを学びました。
また、ヒト・モノ・カネにどこにリスクがあるかを判断するリスク管理の考え方と対処法も、身に付けたと思っています。

「渡邉さん、怒りませんよね」

最近は、怒らなくなりましたね。メンバーにも「渡邉さん、怒りませんよね」って言われるくらい。
もともとは短気なんですけどね(笑)。なぜでしょう、上に行けばいくほど怒らなくなりました。
怒ると相手が委縮するのが分かるし、「怒って何の利益があるんだっけ?」って思うのかな。

また、プロジェクトマネージャーはプロジェクトを納期通りに終わらせ、さらに利益も出すのは当たり前ですが、私はさらに、最後にメンバーと一緒に笑うのを楽しみにしているんです。
みんなが「やって良かったね」って言えるプロジェクト。それを目標にして頑張り切る。そんな気持ちが心の中にあるから、怒らないのかもしれません。

プロジェクトマネジメントを極めた、なんて思っていません。
これからも、プロジェクトマネージャーとして、現場で泥臭いことをずっとやっていきたいですね。
そのうえで、私が今まで経験してきたノウハウを、若いメンバーに伝えていきたい。私がした苦労を同じようにさせるのは面白くないから、心構えを含めて、プロジェクトのリスク分析や対処の仕方を伝えて、後進を育成していきたいと思っています。


***

 

自分で言うだけあって、確かに柔和な笑顔をしている渡邉。取材も終始和やかに進んだが、芯に強いものを感じさせる。
こんな上司がいたら頼もしいだろうなと思った。
もともと柔道・アメフトをやっていて、ウェイトトレーニングなど体をいじめるのが好き。しかし、今は、エアロビクスにハマり、おじいちゃん・おばあちゃんに囲まれて汗を流す。
他の趣味は読書。「プロジェクトが一段落、時間ができたので、やっと『半澤直樹』を読み始めました(笑)」。

※コラム内容は2013年12月時点のものです。

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