スペシャルインタビュー

KPMGコンサルティングとJFEシステムズでROIC経営の最新事情について語り尽くす!【第3回】

第3回 ROIC経営の前提となるシステム基盤

――ROIC経営を行っていくためには財務データを可視化しモニタリングしていく必要があると思いますが、システム基盤はどのように考えるべきでしょうか?

衣笠氏:
経営管理のPDCAサイクルを回していくために、業績管理として事業活動の実績値集計とその計画値との比較であったり、計画と実績のGAPの特定をしていきアクションにつなげていく必要がありますが、このチェック・モニタリングのためにはグループとしての経営管理基盤を整えておく必要があります。

各グループ会社のERPなどの会計システムからETLツールを介してEnterprise Performance Management、いわゆるEPMツールにデータ連携することで予実管理とGAPの原因分析が可能となるような経営管理基盤を整備することはROICを導入しなくとも経営管理を行っていくためには大前提となります。

衣笠氏

吉田:
その通りだと思います。JFEシステムズが過去手掛けたEnterprise Performance ManagementでもETLツールは非常に重要な位置づけとなります。JFEシステムズでは、SAP社製ETL(SAP Data Services)を使ってSAP ERPといったSORデータや、Salesforce等のSOEシステムのデータをEPMに取り込んでBIツールで分析したりするという事例がずいぶん増えました。

吉田:
ところで、最近のEPMでは、基幹システム以外にどんなデータを取り込むことが多いのでしょうか?

衣笠氏:
経済統計、他社財務情報などのオープンデータや、経済ニュースの記事、SNSの投稿、POSデータなどのオルタナティブデータもEPMに取り込んで競合他社分析や将来の市場動向分析を行って将来損益シミュレーションや事業戦略への示唆だしなどの意思決定に活用するなど、更なる経営管理の高度化を図っていくことも事業環境変化の早い現在においては必要となってくると思います。

吉田:
他社と比較したベンチマーク分析は、外部データの活用は昨今手軽になった感じがします。RPAソフトの普及によって外部データの自動取得が容易となったためでしょう。当社でもオープンデータ、POSデータ等を取り込んだ分析事例も増えてきましたが、これのデータ収集用にUiPathを提案する機会が増えました。

衣笠氏:
近年はテクノロジーの進化が目覚ましく、EPMツールにもインメモリ機能が備わっていて大容量のデータを瞬時に計算することが可能となっています。ERPがグループで統一されていると経営管理の観点で非常に有用ですが、そうでない場合にはグループ統合マスタを作って各社のデータの中身を統一していくことが重要なポイントになるかと思います。

吉田

吉田:
JFEシステムズでは、EPMをテンプレート化した「KPIMart ROIC Model」を2019年より販売させていただいていますが、DB部分は、SAP HANAと呼ばれるインメモリーのDBを使っています。大量のトランザクションをグループ統合マスタに変換したり、各業績データを事業別ROICに按分したりするのでデータ処理にはかなりのパワーが必要です。

――最後に、企業のROIC経営の導入状況は様々と思いますが、各々の状況に応じてROIC経営導入をどのように推進していけば良いでしょうか?

衣笠氏:
各社のROIC経営の導入状況によって必要なアプローチは異なってきます。ROIC経営の導入状況は大きく3つに分けられると思います。

まず、「フロー指標による経営が中心で資本効率指標は経営管理に未導入」の企業においては、マネジメントや経営企画部メンバーを中心としたワークショップを実施して資本コスト経営の考え方共有と、自社のビジネスモデルを踏まえてROIC経営の要否についてディスカッションすることが必要となるかと思います。

続いて、「対外的にROEやROIC目標値を公表しているものの、事業別の経営管理まで導入できていない」企業においては、事業ポートフォリオと投資意思決定・業績評価・撤退判断までの一貫したフレームワークの整理や、各事業部との戦略的対話に向けて事業別ROICの簡易試算と改善箇所のあたり付けを行い、事業部と議論していくことが重要なアクションと考えます。

3つ目は、「事業別にROICによる経営管理を行っているが、ROICを構成する各財務項目や非財務指標の可視化・モニタリングが不十分」な企業になります。このケースでは、グループ経営管理基盤の再構築が重要なアクションになるかと思います。

――貴重なお話をありがとうございました。

衣笠氏と吉田

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