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日本食研ホールディングス株式会社日本食研ホールディングス株式会社 様

取材日:2012年02月

Mercrius(メルクリウス)
導入事例

業種
食品
キーワード
  • 食品業向け 統合データマネージメント
日本食研ホールディングス株式会社

徹底的な標準化とあわせて「試作開発~商品カルテ~法令に基づく表示」までを統合的に管理できる品質情報システムを構築しました。

日本食研ホールディングス株式会社(以下、日本食研) 研究開発本部(現:東京技術開発部)部長 村上太郎氏(写真中央)、品質保証本部(現:知財法務部R&D-IT技術戦略グループ)大竹樹氏(写真左)、祐成隆弘氏(写真右)、松本慶介氏に、MercriusとQuebelを導入した経緯と効果について詳しくお聞きしました。

日本食研の概要

- 日本食研の売上げの9割は、業務用調味料事業

日本食研は、「晩餐館」、「空と大地のドレッシング」(BtoC商品)などで、一般消費者にも広く親しまれている食品会社です。

しかし実際は、日本食研の売上げ814億円(※)の9割は、企業向けの業務用調味料(BtoB商品)が占めています。主な顧客は、居酒屋チェーン、ファミリーレストランなど飲食店や、スーパー、コンビニエンスストアなど量販店です。

※日本食研グループの年商は、814億円(2011年9月期)です。従業員はグループ全体で3,750人。事業所数は、国内が201ヶ所。海外が、欧米アジア8ヶ国19ヶ所です。
KO宮殿工場

TVでも有名なKO宮殿工場では、実は業務用調味料が主に作られている

- 業務用調味料事業の特徴

日本食研ではBtoBビジネスが売り上げの9割を占めることは前述しましたが、もっとも特徴的なモデルは直販体制の営業組織を背景にしたPB商品(得意先専用商品)のビジネスです。PB商品開発の場合、まずは、顧客要望に応じた試作品を提出することで商談がスタートします。しかしながら、既にこの時点で日本食研社内では、工場での製造段取り、日持ち対応(微生物担保)、法令に基づく表示など、あらゆる詳細事項が確定していることが必要となります。それらをおろそかにすると、最悪の場合、「顧客からOKが出た(受注)が、工場からは『その仕様では製造が不可能』と言われた」という事態も起きかねません。

また、試作品を提出する際は「商品カルテ」の提出も必須ですが、その記載レベルは他の一般食品と同レベルであり、記載すべき内容は、年々複雑になるばかりです。

日本食研では、年間4,000件のPB商談が発生し、試作品の提出数は約6,000件にのぼります。これら全ての商談で顧客の要望に応えつつ、品質(おいしさ)とコスト(利益)を両立させた形で試作品(配合表)を考案し、さらに商品カルテも迅速・正確に作成しなければならない。それは、試作品を含めた過去のあらゆる品質情報・商品情報の蓄積があってこそ実現できるものであり、MercriusやQuebelのような商品情報データベース、製法管理システムが業務と密接に結びつかざるを得ない環境がここにはありました。

MercriusとQuebelにSAPを連携させて品質情報管理システムを構築

- 日本食研では、MercriusとQuebelをどのように活用していますか。

日本食研では、2006年に商品情報データベースMercriusを導入、2011年には製法管理システムQuebelを導入し、両製品のシームレスな連携による相乗効果により製法管理、商品カルテ、法令に基づく表示など品質保証業務全般をカバーし、かつ基幹システム(SAP)やFAシステム(QITEC)とも連携する、全社的な品質情報管理システムを構築しました。今回は、Quebelによる「製法管理体制のシステム化」が大きな業務改善ポイントです。システムの概要(カバー領域)は次のとおりです。

システム概要

MercriusとQuebelの「導入コンセプト」

- 今回のMercriusとQuebelの「導入コンセプト」を教えてください。

2006年のMercrius導入時は、そのカスタマイズ性の高さが選定の大きなポイントでしたが、今回のQuebel導入ポイントはそれとはある意味で相反するキーワードが選定のポイントとなりました。今回は全てにおいて「標準(スタンダード)」というものを意識しました。具体的には以下の5つになります。

  1. 日本食研の成長を加速させるための『業務標準化の基盤』を整備する。
  2. Quebelというデファクトスタンダード製品を採用することで業務の標準化を促進する。
  3. あらゆる業務を棚卸しして、枝葉に囚われずに本筋を見極め、整備する。
  4. 法改正など外部環境の変化に即応できる体制(システム)を構築する。
  5. Quebelにより、特定業務の属人性を排除して標準化を進める。

会社が次のステージに飛躍するため、「標準化できるところは標準化する」

- 順々にお聞きします。導入コンセプト1「日本食研の成長を加速させるための『業務標準化の基盤』を整備」とは具体的には?

日本食研は、現会長が1971年に社員6名で創業して以来、「自社の独自性(他社との違い)をいかに出してゆくか」に日々注力し、40年後の今日には社員数3,750名、年商814億円の会社にまで成長することができました。

しかし今後もこの路線だけを歩んでいれば、いずれは限界が来ると考え、ここから更に飛躍してゆくために、全社挙げて次の成長戦略のための基盤づくりに取り組んでいるところです。2009年のホールディングス化(企画・開発、製造、販売の分離)、SAPの導入(財務会計の標準化)、 ISO9001:2008の取得(業務手順の標準化)など全てがその一点を目指しています。

松本慶介氏業務標準化のための基盤システムを構築しました
品質保証本部
松本慶介氏

商品開発では、日本食研の本来の強みである「独自性」「自由闊達さ」を失うことなく、しかし「標準化できるところは標準化する」ことで、商品開発の質とスピードを更に向上させたいと考えております。Quebelの導入とMercriusの再構築(商品情報管理と商品開発工程の標準化)もその取り組みの一環です。

「いったんパッケージの言うとおりにやってみる」

- 導入コンセプト2「Quebelというデファクトスタンダード製品を採用することで業務の標準化を促進する」とは?

先ほど述べたとおり、日本食研は、「独自路線」で成長してきました。例えば、営業においても製品パンフレットを置いてくるだけでなく、営業マン自身がその場で自社商品を使った調理実演を行い、お客様に試食していただいています。日本食研では、基本的に「独自であることは良いこと」であり、その考えは、業務手順や情報システムの構築でも同じでした。

2011年以前は私ども日本食研の業務は独自性が強く、既存のパッケージでは収まりきらない部分が多いため、それに無理やりパッケージを適用しようとすると、独自部分をカスタマイズで対応しなければなりませんでした。しかしながら、そうするとシステム全体としてはいびつな形になり保守運用性が悪化してしまいます。それでは本末転倒なので「パッケージ+カスタマイズ」という選択肢を捨てて、仕方なく手組みでシステムを構築していました。2006年に、最初にMercriusを選んだのも、Mercriusがパッケージ製品でありながらも、その実は一種の「モジュールの集合体」であり、カスタマイズの自由度が非常に高いからということが大きな理由でした。

大竹樹氏今回は独自性を追求しませんでした
品質保証本部
大竹樹氏

しかし、今回の2011年のQuebelの導入とMercriusの再構築においては、従来の「手組み路線」を捨てて、業界のデファクトスタンダードであるQuebelをそのままの形で導入することで、業界全体の標準の流れに乗って(世の中の流れに乗って)パッケージの進化(バージョンアップ)という恩恵を享受することを導入の目的のひとつとしました。

経営層からも「手組み開発ではなく、スタンダードパッケージを導入すること」、「プロジェクトメンバーには、入社3年以内の社員、すなわち日本食研の色に染まりきっていない社員を多く起用すること」という指示が下りました。

実は、私自身内心では「何故従来の形ではいけないのか」、「手組みであれば、業務にジャストフィットするではないか」という思いもありました。しかし、よくよく考えると、「日本食研が更に成長するために注力すべきは従来業務ではなく、その先にある仕事だ。従来業務は定型化(標準化)しインフラ化しなければならないのだ。そうすることで、その先の段階へ力を注ぐことが出来るのだ」と気づきました。

もう一度ゼロベースで全ての業務を見直す

- 導入コンセプト3「あらゆる業務を棚卸しして、枝葉に囚われずに本筋を見極め、整備する」とは?

今回、品質情報管理システムを構築するにあたり、品質保証、開発、製造など各部門の社員、そしてJFEシステムズの担当者とで、業務の棚卸し、見直しを行いました。あらゆる業務に対し、「そもそも、なぜその作業をやっているのか?」「なぜその手順なのか?」「本当にその手順で良いのか」などの視点から徹底的に見直しました。

この会議において、JFEシステムズの担当者に期待したのは、「日本食研の考え方に染まっていない第三者の視点」、「食品業界の大手企業のベストプラクティスを熟知している視点」の二つでした。実際、議論を重ねてゆくなかで、JFEシステムズの担当者からの助言が要件確定のための重要なファクターとなったことが少なからずありました。

祐成隆弘氏そもそも論の視点で業務を見直しました
品質保証本部
祐成隆弘氏

外部環境の変化にもバージョンアップを通じて標準的に対応したい

- 導入コンセプト4「法改正など外部環境の変化に即応できる 体制(システム)を構築する」とは具体的には。

現在、日本の社会全体で「食の安全・安心」に大きな関心が集まっています。食品業界をとりまく外部環境は、法改正も含めて今後も様々な変化があるでしょう。そして外部環境が変化すれば、業務手順および業務システムもそれに合わせて変更する必要があります。しかし、従来の「独自路線」「スクラッチ開発」に固執し続けた場合、「外部環境の変化」をシステムに組み込む度に、その都度、手作業での修正を行わなければなりません。それはコストとして経営に跳ね返るだけでなく、手作業であるが故の修正ミスというリスクも内在しているのです。最悪の場合は、そのコストとリスクを恐れて、「変化への対応」そのものをやらなくなる恐れすらあります。

そもそも、外部環境の変化といっても、例えば法改正などは日本食研だけでなく、食品業界全体に等しく影響する要素ですから、その対応に「独自性」を持ち込む必要は全くないわけです。まさに「標準化した方が良い部分」といえます。

Quebelには、多くの食品会社がユーザーとして存在しています。ということは、法改正などがあった場合は、メーカーであるJFEシステムズからは、全ユーザーに対してその対策がバージョンアップやリビジョンアップという形で提供されるはずです。日本食研が自らコストとリスクを背負って行わずとも、外部環境の変化への対応を、低コスト高品質で、且つ、タイムリーに行えるわけです。

法令に基づく表示のシステム化、自動化

- 導入コンセプト5「Quebelにより、特定業務の属人性を排除して標準化を進める」とは。

今回、Quebelの導入を通じて、最も改善したかったのが「法令に基づく表示を作る業務の自動化、効率化」です。従来は、そうした業務に詳しい「生き字引」のような社員が、属人的なスキルを通じて、法令表示を作っていました。しかし、先にも述べたとおり、法令表示の業務に独自性は不要なわけですから、 今回のQuebelの導入を契機に、業務の標準化を進めました。

業務の一気通貫化は相当程度まで達成

- 稼動4カ月を経てのMercriusとQuebelの評価(導入効果)を教えてください。

今回、Quebelを導入しMercriusを再構築したことで、「業務の一気通貫化」が進みました。相当の所まで進んだ感があります。「一気通貫化」とは、例えば、上流の配合表(レシピ)のデータを一つでも変えたら、その変更が下流の商品データベースや、商品カルテデータベースへ自動的・網羅的に反映される状態のことを指しています。

特にQuebelについては、「原料から配合・表示情報までを一元的に管理できるようになったこと」「ERPと確実に連携が取れていること」「最新の法規へのリアルタイムかつ的確な対応が、ほぼ自動的に可能になったこと」「表示文言の全社的統一、誤表示の解消」「商品開発プロセスの迅速化とリードタイムの短縮」などを導入効果として実感しています。

日本食研の品質情報管理務の標準化はMercriusとQuebelを通じて大幅に進展しました。

今後の期待

- JFEシステムズへの今後の期待をお聞かせください。

JFEシステムズは、SEや営業マンが、いずれも良い意味で泥臭く、ビジネスライクに線引きをせずに、こちらの業務内容にまで踏み込んできます。つきあいやすい、相談しやすい会社である印象があります。

JFEシステムズには、今の優れたコンサルティング力と高い技術を今後とも継続していただき、日本食研の次なるステージへの飛躍を、引き続き支援していただくことを希望します。

村上太郎氏JFEシステムズの今後の支援に期待します
東京技術開発部
村上太郎氏

- お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

※ 実績紹介に記載された情報は取材時点のものであり、お客様の社名などが閲覧される時点で変更されている可能性がございますがご了承ください。

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