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商品情報統合データベース [メルクリウス] 導入事例

不二製油株式会社 様

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食品素材(主に油脂・大豆たん白類等)を製造している不二製油が、「Mercrius(メルクリウス)」を 用いて構築した品質情報管理システムについて、品質保証部 大田原栄市氏、江川佳嗣氏、 情報システム部 中谷弘樹氏に詳しく伺った。


INDEX

  1. 不二製油について 油脂・大豆たん白類に強みのある食品素材メーカー
  2. 「Mercrius」で品質情報システムを構築
  3. お客様への「より正確に、より迅速に、より詳細な」情報提供を目指す
  4. システム構築前の7つの課題
  5. システム選定の要件
  6. 「Mercrius」の導入効果
  7. 品質情報システムを社内浸透させるためのコツ
  8. 今後の期待


不二製油について 油脂・大豆たん白類に強みのある食品素材メーカー

- 不二製油について教えてください。


不二製油は、食品メーカー様向け食品素材(油脂・大豆たん白類等)を製造している会社です(※1)。年商は約2,400億円、従業員数は約3,600人です。(※2)

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食の安心・安全を確保するため、弊社は品質保証体制づくりに特に力を入れてきました。2008年には、「Mercrius」等で構築した品質保証システム(下図)「モノと情報を連動させた品質情報管理」が評価され、日本食糧新聞社の「食品安全安心・環境貢献賞」を受賞しました。

※1 一部、豆乳などの小売り向け食品の製造販売も行っています。
※2 2009年3月期連結データ。


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「Mercrius」で品質情報システムを構築

- 不二製油では「Mercrius」をどのように活用していますか。


「Mercrius」は、先に述べた「品質保証システム」の一部として活用しています。品質保証システム全体の概要は次のとおりです。

項 目 主な使用部門 内 容
トレーサビリティ
システム
購買・生産部門 「物」の流れを管理
(原材料〜製品)
品質情報システム
(Mercrius)
開発・購買・
スタッフ部門
「情報」の流れを管理
(原材料〜製品)

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「Mercrius」で構築した「品質情報システム(円の下半分、薄緑の部分)」はさらに三つの要素に分かれます。各要素の概要は次の通りです。

項 目 内 容
原材料情報
データベース
サプライヤーからの品質保証書を元にして、
原材料情報データベースにデータを格納する
製品規格書
データベース
「原材料情報データベース」の情報を元にして、
製品を製造するための「製品規格書」を作成する
商品規格書
データベース
「製品規格書データベース」の情報を元にして、
お客様に提出する「商品規格書」を作成する


各データベースの用途は次の通りです。

用途1. 情報の作成
各データベースに情報を登録する際は、品質保証部をはじめとする各部門が内容をチェックします。その決裁(起案・回覧・承認)も、「Mercrius」のワークフロー機能を活用して実施します。

用途2. 情報の検索
お客様から、弊社が納品した製品の原材料情報のお問合わせがあった場合は、各データベースを検索して情報を得ます。原産地から起源原料に至るまで、詳細な情報検索が可能です。

用途3. 情報の提出履歴管理(商品規格書データベースのみ)
商品規格書データベースは、「どの商品規格書を、どの営業部員が、どのお客様に、いつ提出したか」という提出履歴の登録と検索が可能です。

用途4. 購買・生産部門のレシピ(設計図)
原材料情報や製品規格情報は、工場で製造する製品のレシピ(設計図)として機能します。各データベースは、生産システムとも密接に連携しており、品質保証書や製品規格書「情報」の内容と、実際の製品「物」の内容が連携しています。

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お客様への「より正確に、より迅速に、より詳細な」情報提供を目指す

- 「Mercrius」で品質情報システムを構築した目的は何ですか。

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「お客様からのお問合わせに即時に対応できるシステムが必要でした」
品質保証部 大田原栄市 氏


今回の品質情報システムは、お客様からの原材料情報のお問合わせに、より正確に、より迅速に、より詳細に回答するために構築しました。

食の安心・安全を揺るがす食品事件が起きたとき、食品素材メーカーである不二製油に対しても、原材料情報のお問合わせが入ります。不二製油は、食品素材メーカーとしてこれらのお問合わせに、より正確かつ詳細に回答しなければなりません。

また、お問合わせには「迅速に」回答することも重要です。食品事件は、回答が早ければ早いほど、製品の回収量も少なくて済み、それだけ消費者の皆様やお取引先様へのご迷惑も最小限に抑えられるからです。

「正確、迅速、詳細」の全てを備えた、品質情報管理の体制が必要でした。

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システム構築前の7つの課題

- 「Mercrius」で品質情報システムを構築するまでの経緯についてお聞かせください。


先ほど述べた「紙ベースの管理」の状態から、ファイルサーバにエクセルを格納する形での簡易な品質情報管理システムを構築しました。しかし、簡易なシステムでは、お客様からの「より正確に、より迅速で、より詳細な情報提供を」というご要請に応えきれませんでした。

具体的には、次のような課題がありました。

課題1. 「起源原料レベルまでの詳細な検索」
食品ラベルにおけるアレルギー物質の表示が、2004年に義務化されました。これに伴い、製品の原材料の原材料、すなわち起源原料の情報を把握する必要が生じました。しかし、従来のエクセルベースのシステムでは、起源原料までの詳細な検索が不可能でした。

課題2.  「ワークフロー機能の強化」
エクセルベースの情報管理体制では、品質情報の「起案・回覧・承認」を捺印で行っていました。しかし、この運用では紙が「正本」であり、データを「正」とみなすことができません。承認ワークフローを電子化し、データベースの情報を「正」と見なせる体制が必要でした。また食品業界では、商品開発から製造・納品までのサイクルが年々短くなる傾向があり、紙での回覧では追いつかなくなっていました。

課題3. 「情報の<最新版>の管理」
不二製油は、ISOに則って業務を進めています。ISOでは、情報は常に「最新版」を使用しなければなりません。しかしエクセルでは、最新版の管理が困難でした。

課題4. 「紙からの完全脱却」
紙の書類には印刷・保管コストが掛かります。紛失や破損も避けられません。品質情報をすべて電子化し、紙を完全に無くしたいと考えました。

課題5. 「情報の誤記、書きモレの根絶」
エクセルでの管理の場合、どんなに気を付けても「記載モレ、誤記」などが生じる可能性があり、チェックにも時間が掛かっていました。そうした手間をシステム上で根絶する仕組みを求めました。
課題6. 「各情報の運用方法の統一化」
当時は、原材料情報と商品規格書の管理手法が、異なっていました。これらを全社的に統一したいと考えました。

課題7. 「品質情報管理のレベルを低下させず(むしろ向上させつつ)、運用コストは下げること」
お客様からの質問に回答するために、「生産日報など膨大な書類を調べる」、「エクセルファイルを片っ端から開いて印字して調べる」などの多大な人的コストが掛かりました。お客様への回答レベルは落とさず(むしろ上げつつ)、一方で回答に要するコストを削減する必要がありました。

こうした課題を解決すべく、品質情報システムの構築を決めました。品質情報管理システムのパッケージ製品をリストアップし、比較検討を始めました。 2005年のことです。

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システム選定の要件

- 品質情報管理パッケージの比較検討には、何を要件としましたか。

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「品質情報管理システムには柔軟性の高さを求めました。」
品質保証部 江川佳嗣 氏


新たに採用する品質情報管理パッケージに求めた要件は次のとおりです。

要件1. 先ほど述べた「7つの課題」をすべて解決できること

要件2.優れたサービスレベルを継続提供できる会社の製品であること
構築する品質情報システムは、不二製油の品質管理を担う基幹システムであり、長く使い続けることになります。システムの開発元には、企業としての継続性を求めました。

要件3.柔軟にカスタマイズできるパッケージ製品であること
運用の負荷軽減を考え、パッケージ製品を導入したいと考えました。パッケージ製品を導入する場合「自分たちの業務手順を、その製品の仕様に合わせて変えなければならないこと」が多々ありますが、「自分たちの業務手順に合わせて、システムをカスタマイズできる」パッケージ製品を検討しました。

以上の要件を元に候補製品を比較検討したところ、JFEシステムズの「Mercrius」が不二製油の求める要件を最も良く満たしていたので、採用を決めました。以後2006年から2007年にかけて、原材料情報データベース、製品規格書データベース、商品規格書データベースを、順次構築しました。

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「Mercrius」の導入効果

- 「Mercrius」による品質情報システムの導入効果(評価)についてお聞かせください。


新品質情報システムを「Mercrius」で構築したことで、先ほど述べた7つの課題はすべて解決しました。その他、実際に使ってみて実感した「Mercriusの導入効果」は次の通りです。

効果1.「お問合わせへの回答速度の向上(3日 → 半日)」
かつては、お客様から原材料情報のお問合わせがあるたび、購買部がサプライヤ数十社〜数百社に質問して情報を集めるような体制であったため、回答には最低でも3日を要していました。しかし現在は、「Mercrius」を使って入力内容をすべて正確かつ高速に検索できるので、当日にお問合わせへの回答ができます。

効果2.「お客様への回答書(安全証明書)の一元化」
お客様からのお問合わせに対しては、「安全証明書」という形で「不二製油としての回答」を提出する必要があります。かつては、営業部からの求めに応じ、各メーカー様向けに個別に回答書を作成していました。つまり10社からお問合わせがあった時は、10種類の異なる回答書を作成していました。しかし「Mercrius」の導入後は、標準的な回答書をデータベースに登録し、それを営業マンがダウンロードして使用しています。「不二製油としての回答」を文言レベルまで一元化することが可能になりました。

効果3.「バージョンが上がる度に機能が向上する」
JFEシステムズからは、「Mercriusは、大手食品メーカーに広く導入されており、各ユーザーからの要望をとりいれる形で常に改善しています。バージョンアップ時は、これらの改善がまとめて反映されます。」との説明がありました。実際、一年に一度バージョンアップするたびに、使い勝手や機能は確実に向上しています。

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品質情報システムを社内浸透させるコツ

- 品質情報システムを確実に社内浸透させる「コツ」があればお聞かせください。

品質情報システムは、導入すればお客様への回答が正確、迅速、詳細になるという効果は明らかですが、一方で、各関連部門において入力作業の増大、業務手順の変更などの負荷が発生するため、「総論賛成・各論反対」に陥りがちです。

このような事態を回避するには、システム導入の旗振り役となる品質保証部門が、研究開発部門、生産部門、購買部門、販売部門などの関連部門に十分なヒアリングと説明を行う必要があります。

私たちの場合は、まず最初に上層部に「了解」を取りつけることから始め、その次に各部門に「説明」をして理解を求めました。説明の際には、○○で負荷が増えても、別の××でラクになる」という
ような言い方をしました。

このように進めることで、各部門の「押しつけられ感」が減少し、システム導入に協力して皆で会社をよくしようという気運が自ずと生まれます。システムの円滑導入には、「負担が各部門に均等分散される運用設計」と「事前のていねいな説明」が重要です。

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今後の期待

- JFEシステムズへの今後の期待をお聞かせください。

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「JFEシステムズの今後のご支援に期待します。」
情報システム部 中谷弘樹 氏

今回「Mercrius」で品質情報システムを構築したことで、不二製油の品質情報管理の体制は大きく前進しました。不二製油は、今後も高品質かつ安全な食品素材をつくりつづけ、お客様である食品メーカー様を始め、消費者の皆様に貢献しつづける所存です。
JFEシステムズには、高い技術と製品力を継続的に提供していただき、弊社の取り組みを支援していただくことを希望いたします。今後ともよろしくお願いいたします。

 

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