商品情報統合データベース [メルクリウス] 導入事例


大日本住友製薬フード&スペシャリティ・プロダクツ部は、食品添加物、電子薬剤等の品質情報を管理するために、Mercriusを導入されました。
関連事業信頼性保証部 FSP保証グループ 山田裕之氏、武野史朗氏、
松岡賢一氏、
渡壁琢士氏に詳しくお聞きしました。
INDEX
- 大日本住友製薬およびフード&スペシャリティ・プロダクツ部について教えてください。
大日本住友製薬は、2005年に大日本製薬と住友製薬が合併して誕生した製薬会社です。年商は連結ベース(2010年3月31日現在)2,963億円、社員数は7,407人です。
フード&スペシャリティ・プロダクツ部では、医薬品の製造で培った抽出・精製のノウハウを生かし、食品添加物、
調味料、電子薬剤などを製造・販売しています。
食品添加物には、化学合成して製造するものと、天然材料から抽出・精製して製造するものの二種類があります。
大日本住友製薬では、後者の天然由来成分から製造する添加物に強みがあります。特に増粘安定剤は、1964年に世界で初めて、『グリロイド(タマリンドシードガム)』を工業化した実績があります。
最近では、砂糖の10,000倍の甘さとクリーンな味質を持つ『ネオテーム』をもとにした甘味料『ミラスィー』を開発、次世代の事業の柱とするべく拡販中です。
本事例本文では、「大日本住友製薬」表記は、冒頭の会社案内を除き、特にことわりのない限り
「大日本住友製薬株式会社 フード&スペシャリティ・プロダクツ部」を指します。
- 食品添加物その他素材の品質情報管理において、
「通常の食品の品質情報管理と異なる点」がございましたら、お聞かせください。
「食品メーカー様をはじめ、多種多様な業種のお客様のお問合わせに対応する必要があります。」
関連事業信頼性保証部
FSP保証グループ 渡壁琢士 氏
第一に、お客様に食品メーカー様の他にも、化粧品メーカー様、生活用品メーカー様等が含まれることが挙げられます。例えば、弊社の主力商品である「増粘安定剤(とろみ増加成分)」は、食品で使用される以外にも、シャンプー等のパーソナルケア製品に、保型性・触感改善を与えるためにも使用されています。
そのため、フード&スペシャリティ・プロダクツ部の販売製品は、増粘安定剤・ブイヨンなど調味料、電子薬剤、その他特殊素材と多分野にわたります。お客様の7割が食品会社、3割が食品以外の会社です。多種多様な業種のお客様に対し、一つの体制(システム)で品質情報管理を行わなければならない点が特徴といえます。
第二に、食品添加物は、規格が「食品衛生法 食品添加物公定書」において
厳格に定義されており、品質情報管理において「厳格な規格」が存在することがあげられます。規格が厳格であることは、「ルールが明確(グレーゾーンがない)」と捉えれば解りやすいといえますが、「ルールから外れると直ちに違反と見なされる」という点では管理の大変さがあるといえます。
第三に、食品添加物は多種多様な食品に使用されるため、お客様数が膨大であることも特徴といえるでしょう。お客様数が膨大であるということは、万一食品不祥事が起きた際、多数のお客様から弊社へお問い合わせが寄せられるということを意味します。この膨大な数のお問い合わせに対し、限られたマンパワーで正確・迅速・詳細な回答が求められる点は、添加物・素材メーカーならではの大変さといえるかもしれません。
- 大日本住友製薬はMercriusをどのように活用されていますか。
大日本住友製薬では、Mercriusを活用して品質情報管理システムを構築しました。システムの概要は次のとおりです。
| 項 目 |
内 容 |
| システム名称 |
「QuIC(クイック)」※ |
| 構成要素 |
原材料情報データベースおよび製品情報データベース |
※QuICは「Quality Information Control」の頭文字をとり命名しました。
お客様からのお問い合わせに早く(Quick)お応えしたいという願いが込められています。
お客様から製品原材料についてお問い合わせがあった際は、QuICで情報を検索し回答します。
また、「原材料品質保証書」や「製品製造規格書」の起案・回覧・承認も、Mercriusのワークフロー機能を用いて行っています。

>>> システムの概要の詳細についてはこちらから
|- 1.システムの全体構成
|- 2.原材料保証書データ管理
|- 3.製品仕様書の出力
|- 4.製品カルテの出力
|- 5.製品情報、原材料情報の一元管理
|- 6.システム構成図
- 原材料に関するお問い合わせは、どの分野のお客様からが最も多いのでしょうか。
最も多いケースは、食品不祥事などが起きた際に、食品メーカー様から寄せられるお問い合わせです。
パーソナルケア製品のメーカー様からも、「この増粘安定剤は海外で使って良い製品ですか?」等のお問い合わせはありますが、緊急性が最も高いのは、やはり食品メーカー様からのお問い合わせです。
しかし、かつては品質情報を紙ベースで管理していたため、正確・迅速・詳細な対応を実現するには解決すべき課題が多くありました。
- Mercrius導入前の「解決すべき課題」について具体的に教えてください。

「品質情報管理を効率化する必要がありました。」
関連事業信頼性保証部
FSP保証グループ 松岡賢一 氏
かつては、品質情報は紙ベースで管理していたため、次のような4つの課題がありました。
課題1. 情報の迅速な検索ができず作業に時間がかかっていた
品質情報の紙ファイルをめくって情報を探していたため、検索作業に最低半日を要していました。
課題2.拠点が分散しており、情報の社内共有が困難だった
紙ベースの管理の場合、大阪市、吹田市、東京の三拠点での情報共有が困難でした。
課題3.原材料情報と製品情報が別々に管理されており、相互連携の更なる充実が求められていた
原材料情報が更新された際、それを製品情報に反映させることが困難でした。
課題4.「残留農薬のポジティブリスト制度施行」に効率的に対応する必要があった
2006年厚生労働省が「残留農薬のポジティブリスト制度」を施行し、特に調味料の分野において管理すべき品質情報の量が大幅に増えました。この制度施行に、限られたマンパワーで効率的に処理する必要性に迫られました。
以上の課題を解決すべく、2008年に品質情報管理システムの構築を決定、品質情報管理ソフトウエア製品の比較検討を開始しました。
- 各種製品を比較検討する際、何を要件としましたか。
「柔軟性の高いシステムが必要でした。」
関連事業信頼性保証部
FSP保証グループ 武野史朗 氏
新たに導入する品質情報管理のパッケージ製品には、次のような4つの
要件を求めました。
要件1.先に述べた4つの課題をすべて解決できること
要件2.システムの柔軟性が高いこと
弊社独自様式の書式・項目・レイアウトが、新たに導入したソフトウェア製品に合わせて変更されることがないよう、システムの柔軟なカスタマイズ性を求めました。
要件3.複雑な検索が可能であること
「原料の原料」のような深い階層の検索ができることを求めました。
要件4.工業薬品等の情報管理にも対応できること
食品添加物、調味料、電子薬剤など異なる分野の素材製品を、一つのシステムで統合管理したいと考えました。
以上の要件を元に、各種製品を比較検討した結果、Mercriusが要件を最も良く満たしており採用しました。
特に要件2の「システムの柔軟性」については、JFEシステムズより「Mercriusは、『パッケージ製品』というよりは、むしろ『データベースとツールの集合体』なので、柔軟性は高い」との説明がありました。
- Mercriusの評価についてお聞かせください。
前述した4つの課題は、Mercrius導入によりすべて解決しました。多数のお客様からのお問い合わせに対し、正確・迅速・詳細な回答を効率よく行うためのシステム基盤が確立できました。
更に、顧客の期待を上回るような詳細情報まで回答できるようになり、サービスレベルが向上しました。また、Mercriusの検索の早さは期待以上でした。複雑な情報でも瞬時に検索できます。
- Mercriusへの今後の期待をお聞かせください。
「JFEシステムズの今後のご支援に期待します。」
関連事業信頼性保証部
FSP保証グループ 山田裕之 氏
大日本住友製薬では、美味しくかつ安全な食品添加物や、社会のお役に立つ各種素材をご提供し続けるため、品質情報管理を今後も継続的に強化していく所存です。
JFEシステムズには、今後とも高い技術とサポート力を継続的に提供していただき、弊社の品質管理の取り組みをご支援いただくことを希望します。
今後ともよろしくお願いします。
